
2025年、Tp.パートは少数精鋭でリードのアルメに挑む。
おじさん2人とおねえさんはトランペットパート(3人)を、そしてお嬢2人はコルネットパートを固めることとなった。2人には初めてのコルネットだ。
リードはこのコルネットが好きだ。ここぞとばかりにコルネットを使いまくる。
このコルネットは実に小気味良い。トランペットが赤い顔で吹いているのをよそに、コルネットは美味しいところを持って行く。「ここはコルネットだぜ」と言わんばかりのリードの顔が見えてくる。そしてそのうちにリードの曲はトランペットだけでは不十分と感じてくる。
それから、リードはカップミュートが好きだ。
なんでこんなモワーッとした音にすんのかなとぁ思った頃もあったけど、どこかもの悲しいワンクッションを置いた音色がクセになる。そう言えば、亡くなったYドさんも「最近さぁ、俺、カップミュート好きなんだよね」と言って、晩年の作品によく使っていた。カップミュートには不思議な効果がある。しかしながら、カップミュートは演奏中よく外れる。危険だ。
話は変わるが、リードはTp.吹きだったためか、Tp.への要求が厳しい。吹いてて息が足りなくなる。
その昔、リード演奏会のリハーサル中、どうしても息が足りないので、楽譜(ソロ曲)を持って客席で聴いていたリードに「ブレスの位置を教えてちょ」と日本語で聞いたことがある。リードは通訳のM上君を通して「これはひどいな。ブレスの位置を書いておくようリードに言っとくよ」とブレス記号を入れて返してくれた。
リードにはそんなお茶目な一面もある。